前立腺がんプラザ/トモセラピー

  

トモセラピー体験者へのアンケート(数十名分)、トモセラピーとは、トモセラピーの費用、効果。最新の前立腺癌治療を図解で解説。

前立腺がんプラザ|トモセラピー
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検索するとはこういうことだ/インテルCEOと前立腺がんの1800日

無題
TAKING ON PROSTATE CANCER
FORTUNE
Monday, May 13, 1996
By Andy Grove

人生にリハーサルはない。
 
 十分な準備が整うことは、実は少ない。
 自ら選んだ問題についてなら、長い時間をかけて〈専門家〉の域に達することもできよう。
 だが、問題と呼ぶべきものは、不意をうってやって来る。
 向こうからやって来るほとんど問題に対して、誰もが〈素人〉として向かい合うしかない。
 
 例えば、すべての人が病気になるが、ほとんどの人は医者ではない。

 米インテル(INTC)社のCEOだったアンディ・グローブ氏は1994年秋、家庭医がかわった際に健康診断を受けた。
 検査項目の一つであった血清前立腺特異抗原(PSA)値が高かったので、泌尿器科の受診を勧められた。
 PSA値について調べてみると、前立腺がんの有無や大きさを示す腫瘍マーカーであり、この検査をすることで前立腺がんの
 早期治療が可能になったらしいことがわかった。

 前立腺は、精液をつくる器官で男性のみにある。クルミほどの大きさで、膀胱の真下にあり、尿道を取り囲むかたちで存在する。
 前立腺がんは、米国においては50歳以上の男性における最も一般的な非皮膚癌であり、米国では約230,100例の新規症例と約29,900例
 の死亡(2004年)が毎年発生する。(『メルクマニュアル18版』)。
 
 自分ががんかもしれないと知り、グローブ氏は衝撃を受けた。
 グローブ氏は化学工学の学位を持ち、世界トップの半導体メーカーに創立期から関わり、1979年に社長、1987年からは社長兼CEOをつとめていた。
 DRAM事業から撤退しCPUの開発・生産に経営資源を集中した1985年以降、目まぐるしく変わる情報産業で難しい舵を取り続けていた。
 そして医学の専門知識については皆無の、普通の患者でもあった。
 インテル社は、1993年にはPentiumプロセッサを発表。翌1994年11月にPentiumにバグが発見され、12月末には回収するという事態に陥る。
 グローブ氏の前立腺がんとの戦いは、ちょうど同じ頃始まった。

 グローブ氏の伝記を書いたリチャード・S.テドローは、この前立腺がんのエピソードが「グローブの問題との取り組み方を知る貴重な手がかり」になるという。
 事実、グローブ氏は、技術やビジネスの問題を解決するいつものやり方で、自分の病気に向かいあった。
 つまり、情報を集め事実を知るために、あらゆる手段を尽くしたのだ。

 グローブ氏にはまず、当時最大のパソコン通信サービスであったコンピュサーブ(CompuServe)にアクセスして、「前立腺ガン」(Prostate Cancer)を検索した。
 そして分野ごとに設けられたフォーラムと呼ばれる電子会議室の中に〈前立腺がんフォーラム〉を見つけた。
 〈前立腺がんフォーラム〉には、摘出手術や放射線治療、凍結治療などの様々な治療法が紹介され、尿失禁や性的不能などの副作用を伴うことが書かれていた。
 また患者や家族が情報交換や体験談を書き付ける〈会議室〉では、前立腺がんのせいで健康も仕事も家族もすべてを失った元パイロットの手記があり
 、気を滅入らせた。他にも、前立腺がんについて書かれた本や論文が紹介してあった。グローブ氏は、その中で患者と医者が共同で書いた本を購入することにした。

 こうした一通りの探しものに平行して、グローブ氏は次の行動をとった。
 自分が受けたテスト(PSA検査)自体をテストすべく、再度PSA検査を受け、自分の血液サンプルを別会社の検査キットで検査するよう別々の検査機関に送った。
 これは〈事実を呼ばれているもの〉についても確かめずにはおれない、グローブ氏のいつものやり方でもあった。
 複数の検査機関からの結果は一致していた。
 泌尿器科も前立腺がんとの診断を下し、4つの選択肢:摘出手術、放射線治療、凍結治療、経過観察を示した。
 骨と内蔵への転移を調べるため、骨スキャンとMRIを行い、どちらの転移も発見されなかった。

 がんの告知を受けた後も、グローブ氏は休まず探しつづけた。
 最初に購入した本を読み、そこで引用文献としてあげられていた論文を集めた。
 最初はチンプンカンプンだったが前に進んだ。
 学生時代、半導体デバイスの研究をしていた頃も同じだった。
 同じ分野の論文を読み続けていくうちに、次第に見えるようになっていくのだ。
 それと同時に、すべての論文から治療データを拾い出して、自分でグラフにプロットしていった。
 昼間はインテルの激務があったが、これはがんのことを忘れていられるので救いとなった。
 眠りにつく時が、一番つらかった。

 グローブ氏が前立腺がんであり、そして自分のがんについて猛烈に調べていることは、すぐに周囲に伝わった。
 妻は、近くのスタンフォード大学の図書館に何度も足を運び、論文のコピーを取ってきてくれた。
 友人の医師は、自分が検索でみつけた論文を論文を送ってくれた。
 前立腺がん治療についての講演の録音を入手し、それも聞いた。

 文献が集まり、自分の理解が進んで行くと、前立腺がんを巡る状況について次第に次のようなことが明らかになっていった。
 この分野では近年活発に研究が行われ、新発見や新しい治療法が続々と登場していること。
 それらの研究の中には相互に矛盾するものも少なくなく、専門家の間でも議論が分かれている部分が相当にあること。
 そして外科医は外科手術、放射線医は放射線治療だけに詳しい。医師は自分の専門領域の治療法だけしかあまり知らないのではないか、
 ということにグローブ氏は気付き始めた。

 前立腺がん治療が、今ホットな領域であることは、多くの新知見が登場し、治療技術の進歩が著しいと見ることもできる。
 しかしこうした時期には、新しい治療法の確立のために、「新治療法には確かに効果がある」ことを示すデータや研究を出すことに急で、
 様々な治療法を同じ条件で比較する研究はそれより遅れて登場する。
 複数の治療法の選択を行わなければならないグローブ氏にとって必要なのは前者の新治療法についての研究ではなく、後者の治療法同士を比較する研究である
 ことは明らかだった。

 グローブ氏は論文から治療成績のデータを拾い上げ整理し突き合せた。
 若く腫瘍の小さい患者は摘出手術を受けることが多く、高齢でがんが進行した患者は放射線治療を受けることが多いため、そのまま比較すれば摘出手術の方
 が結果がよいという結論になる。
 公平な比較には、条件を揃える必要があった。
 グローブ氏は、がんの重症度の指標としてPSA値を使い、治療法の成果として治療5年後の再発率を用いて、複数の治療法を比較できるよう、
 拾い上げたデータをプロットしていった。

 専門家や患者にも会って話を聞き、新しい情報が得られなくなった。
 グローブ氏はすべてのデータを、あのプロットにまとめ直した。そして、
 ”I decided to bet on my own charts”.(自分のグラフに賭けることに決めた)。

 グローブ氏は自分で探した専門家のところへ行き、シアトルで自分が決めた治療法を受けた。
 3日後には職場復帰した。

コメント
彼は最終的に、シード線源永久挿入による前立腺癌密封小線源療法を選択しましたが、約20年前の事なので現在の技術進歩から考えるとそのまま適応できないように感じます。
手術の精密さの極みともいえるダビンチを用いた全摘手術、トモセラピーを用いた正常組織に極限まで損傷を与えない放射線治療法などが候補に加わる事でしょう。
しかし、現在でも小線源療法はシンプルな治療法なので低リスク症例に関しては的確なる手技にて治療を行えば機能温存に最も優れた治療法だと云えます。
どの治療法を選ぶのであれ、自分の状態(進行度など)を考え、可能な限り情報を集めて決定すべきでしょう。

TomoTherapyの線量分布の進化。

無題3当院に設置されている装置は1号機が設置されたのが約10年前、その3年後に2号機、更に2年後に3号機が導入されています。
当然、装置は進化しているので古い装置は陳旧化してしまいます。患者さんの気持ちとしては、新しい装置で治療してほしいと思うのは当然です。しかし、ご安心ください。3号機が導入されるのと同時に3台とも同じスペックになるように数億円を投資してバージョンアップしてあります。ですから、すべての装置が最新のスペックを持っています。直腸や膀胱などの守りたい臓器は、一般的な基準値よりも遥かに低線量に抑えられています。(丸の部分)分布ではTomotherapyの強みであるCシェイプで直腸の線量を極限まで低減しています。(矢印部分)

局所進行前立腺癌に対するホルモン療法に放射線治療追加は有用か?

以前からいわれていた、ホルモン療法単独治療に放射線治療を加えると予後が遥かによく生存期間も延長することが、ランダム化比較試験で証明されたのは、大変意義のある報告だと思います。これにより、進行前立腺がんの患者さんでも前向きに放射線治療を受ける事が出来ると思います。

無題 当院ではホルモン耐性前立腺がんはMRIを用いて照射範囲を決定します。

局所進行前立腺癌に対するホルモン療法±放射線治療についてのランダム化比較試験(SPCG-7/SFUO-3

Endocrine treatment, with or without radiotherapy, in locally advanced prostate cancer (SPCG-7/SFUO-3): an open randomised phase III trial.

Widmark A, Klepp O, Solberg A, et al.
Lancet 373(9660):301-308, 2009

背景

いくつかの臨床試験によって、高リスク前立腺癌に対するホルモン療法と放射線治療の併用の有効性が証明されている。今回は、放射線治療の有効性を評価するため、ホルモン療法±放射線治療(増悪するまでホルモン治療は継続)を比較する第 相試験を行った。

方法

1996年2月から2002年12月の間に、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの47施設から登録が行われ、875例の局所進行前立腺癌(T3;78%; PSA<70; N0; M0)が、ホルモン治療単独群(439例)とホルモン療法+放射線治療併用群(436例)に無作為割付された。 対象は、76歳以下でPSが良好であり、10年以上の生存が期待される患者とされた。ホルモン療法は、3ヶ月間のtotal androgen blockage(TAB)の後、増悪を認めるまでflutamideが投与された。放射線治療は、3ヶ月間のTABの後から開始され、70Gy以上の線量が前立腺に照射された。 Primary endpointは前立腺癌特異生存率とし、ITT解析が行われた。 結果 経過観察期間中央値7.6年では、ホルモン療法単独群の79例と、放射線治療併用群の37例が前立腺癌で死亡した。10年間の累積前立腺癌特異死亡率は、ホルモン療法単独群で23.9%であったのに対し、放射線治療併用群では11.9%であり(difference 12.0%、95% CI4.9-19.1%)、相対リスクは0.44 (0.30-0.66)であった。10年間の累積全死亡率はホルモン療法単独群で39.4%、放射線治療併用群では29.6%であり(difference 9.8%、95% CI 0.8-18.8%)、相対リスクは0.68(0.52-0.89)であった。 10年累積PSA再発率は、ホルモン療法単独群で有意に高かった(74.7% vs 25.9%、p<0.0001;HR 0.16; 0.12-0.20)。5年後の排尿、直腸、性機能障害は放射線併用群でやや多かった。 結論 局所進行/高リスク前立腺癌において、ホルモン治療に局所の放射線治療を加えることによって、ホルモン治療単独と比較して10年前立腺癌特異死亡率が改善し、さらに全死亡率も低下し、照射併用による副作用は許容範囲と考えられた。これらのデータより、ホルモン療法に放射線治療を加えることを新たな標準とすべきである。 コメント 2008年のASTROのplenary sessionで報告された結果について論文化したものである。これまでの局所進行前立腺癌の臨床試験では、放射線治療にホルモン治療を加えたことによるメリットについて報告されていたが、ホルモン療法に局所への放射線治療を加えるか、加えないかのランダム化比較試験は初めてであり、試験を完遂させ、統計学的に放射線治療併用の有効性を示した価値のある報告である。 わが国においても、若年者であっても、前立腺癌の根治治療としてホルモン療法単独治療が選択されていることもいまだに多く、今回の結果は、実臨床にも広く取り入れられるべきであり、泌尿器科医との十分な議論が必要であるだろう。

前立腺癌の放射線治療期間は予後に影響を与えるか?

以前から議論されている内容ですが、当院では連休中も必ず1日は照射日を設けて治療効果が落ちないように考慮しています。

前立腺癌の放射線治療期間は予後に影響を与えるか?
Dose treatment duration affect outcome after radiotherapy for prostate cancer?

D’Ambrosio DJ, Li T, Horwitz EM, et al.
Int J Radiat Oncol Biol Phys, 72(5):1402-1407, 2008

はじめに

頭頚部腫瘍では、治療期間が延長すると、放射線治療成績が悪くなることは報告されている。前立腺癌においては、1990年にMallinckrodt Institute of Radiologyから治療期間は予後に影響を与えないという報告が出されている。しかし、この報告では総線量の中央値が63Gyであり、現在治療されている線量より低くなっている。一方、同時期のUniversity of Floridaからは、治療期間が8週間を超えると局所再発が増えたという報告もある。近年の前立腺癌の治療線量は増加しており、著者らは、自らの施設の症例で検討を行った。

対象、方法
対象はFox Chase Cancer Center にて1989年から2004年までに照射した前立腺癌1796例、年齢の中央値は69歳(27-87歳)、低リスク群789例、中間リスク群798例、高リスク群209例である。放射線治療は3次元原体照射が1362例、IMRTが434例であった。

総線量の中央値は76Gy(65-82Gy),リスク分類別に低リスク群74Gy(65-82Gy),中間リスク群76Gy(66-82Gy),高リスク群76Gy(68-82Gy)であった。治療期間に関してはNTDR(a nontreatment day ratio)を定義した。これは総治療期間における照射しない日の割合で、たとえば週5回照射(土、日休み)で計40回照射、月曜から始まり、期間中祭日が無く治療が順調に行えた場合、8週目の金曜日で治療が終了するので、総治療期間は7日×7週間+5日間=54日間となり、その間の土日は7週間分で14日間であるので、NTDR=14/54×100%=25.9%となる。これが4日間延長した場合は総治療期間は8週間+4日間で60日間、照射できなかった日は土日が8回+4日間の休みで20日間となり、NTDR=20/60×100%=33.3%となる。
NTDRの中央値は30%(23-79%)であった。

結果
全体での10年PSA非再発率(PSA再発はnadir+2ng/mlと定義)はNTDR<33%群で68%、NTDR≧33%群で58%(p=0.002)、低リスク群ではNTDR<33%群で82%、NTDR≧33%群で57%(p=0.0019)であったが中間リスク群、高リスク群では有意差はでなかった。多変量解析では、低リスク群において、NTDR、T分類、治療開始前のPSA値がPSA非再発率に影響を与える因子と出たが、中間リスク群、高リスク群ではNTDRは有意は因子ではなかった。 結語 前立腺癌の低リスク群では、放射線治療期間の延長により、予後に悪影響を与える。 NTDR≧33%となるような休止は避けるべきである。(NTDR≧33%は、40回照射の場合、4日以上の休止) コメント 放射線治療の効果と治療期間の関係を調べた論文はいろいろあるが、治療期間の延長は日数の延長で表現していることが多いと思われる。本論文は単純な日数ではなく、総治療期間における照射しなかった日数の割合をNTDRとして、比較検討している。そして、前立腺癌の低リスク群において、NTDR≧33%となると、予後に悪影響を与えるとしている。 中間リスク群ではNTDR≧33%群は若干再発率が高い数値が出たが有意差はなく、高リスク群では逆にNTDR≧33%群のほうが再発率が低くなっていた(有意差はなし)。その理由は不明であるが、前立腺癌でも治療期間の延長は予後に影響を与える可能性があるということであろう。ただ、NTDR≧33%というのは結構厳しい数字と思われる。週5回照射の40回照射で、4回以上休み、25回や30回では3回以上休み、20回では2回以上休めばNTDR≧33%となってしまう。年末年始やGWが間に入ると予後は悪くなる可能性があるということになる。本論文の結果をそのまま受け入れるかは、検討の余地はあると思うが、連休中の照射も考慮しなければならないのか、考えさせられる結果ではある。 (小川芳弘)

専任看護師の仕事

当院には放射線治療専属の看護師がいます。治療中の診察でお会いになった方もいらっしゃると思いますが、治療中の体調管理や処置などを行なっています。患者さんが安心して治療に臨めるように,出来るだけ副作用に苦しまず予定通りに治療が終えられるように奮闘しています。IMRTによる放射線治療は副作用が出難いことから接する機会が少ない方が多いと思いますが、体調を崩した時には強い味方になってくれます。

『前立腺がんプラザ|トモセラピー』サイト立上げについて

『前立腺がんプラザ/トモセラピー』は前立腺がん治療について情報サイトです。
前立腺がんとは。前立腺がんの症状、病期・ステージ分類、前立腺がんのPSA検査、前立腺がんの転移別治療方針。
最新の癌放射線治療器トモセラピーのご紹介~トモセラピーの効果や費用は~
トモセラピーによる前立腺がん放射線治療を受けた方へのアンケート結果、
トモセラピー治療体験者の男性限定の患者会「TOMOの会」のご紹介、
前立腺癌の闘病記やブログ(トモログ-トモセラピーブログ)など、
最新の前立腺がん治療や放射線治療器トモセラピーについての情報を発信していきます。

医学物理士の仕事 その1

専任の医学物理士が勤務しています。前職は企業で陽子線の開発を行なっていた京大出身の秀英です。仕事内容は数多くありますが、まず挙げられるのが、照射する線量の計画を16台32CPUのコンピュータを駆使して行なう最適化と呼ばれる手技です。臓器ごとに許容される線量が決まっており、その値を超してしまうと晩期障害と云われる副作用が約半年から数年後に発生してしまいます。臓器ごとの制限を守りながら充分な線量を癌に照射することが癌を制御するためには最重要課題となります。それを実現するために、サーバー(コンピューターのタワー)に腫瘍医が設計した画像情報を取り入れ、Planning StationからDose Volum Histogramを作成します。1症例につき、3時間から難し症例だと70時間あまり時間を要する場合があります。Tomotherapyの他の装置との大きな違いは、最適化の優位性(細かく線量を制御できる)があげられます。

代表的な前立腺の線量分布とDose Volum Histogramです。

 

積極的に行なっている治療 その1 Craniospinal Radiation Therapy

日本ではあまり行なわれていない、全脳全脊椎照射(Craniospinal Radiation Therapy)を積極的に行なっています。

理由は、Tomotherapyがこの照射を正確に行える唯一の装置であること、小児症例が多く少しでも副作用が少なく完治してほしいという願いからです。費用や手間は通常のIMRT(治療)の何十倍もかかりますが、保険診療内で行なっています。症例数も2年間で20症例近くになっています。

髄芽腫の症例、某大学病院からの依頼。参考文献:JCO Medulloblastoma CSI

重要なことは、如何に放射線による副作用を減らせるか、休日返上で頑張ります。

髄芽腫(medulloblastoma)は、神経系に発生する悪性腫瘍。小児に好発し、10歳以下の子どもに多く、15歳未満が約84%である。

髄芽腫は手術、放射線、化学療法を用いた集学的医療)が必要とされる。また、病理検査も難しく、内分泌の後遺障害が残ることもあり、長期間にわたる経過観察も必要となる。

放射線治療医の仕事 その2

放射線治療を行なうと決まった、患者さんにどの部位にどれぐらいの線量を照射するか決めます。そして、放射線治療用のCT撮影を行ないます。稀にレントゲン写真で計画する場合もありますが、当院では前例CT撮影を行ないます。精度が天と地ほど差があるからです。更に、当院ではMRIを撮影し二つの画像を専用ソフトで重ね合わし治療範囲を決めていきます。必要な場合は、PET画像やSPECT画像なども用い慎重に行ないます。多くの画像を使い、精度よく治療範囲を決めるのは豊富な画像診断の知識と根気が必要になります。

浜先生は、乳腺、PET画像診断等の専門認定医でもあるので、その正確さと手間の掛け方は半端ではありません。

実際、この手法を用いた学術発表で放射線部門の最高峰である北米放射線学会 (RSNA、Radiological Society of North America)でグッドデザイン賞を受賞しています。

放射線治療医の仕事 その1

まず第一に、患者さんの診察になります。治療前の診察に始まり、治療中、治療後と長い期間(10年間以上の患者さんもいらっしゃいます。)癌は制御されているか?再発はないか?副作用は?など、色々な角度から細心の注意を払って診察します。

特に、照射後のフォローにはNCI(米国国立がん研究所)のCTCAE(有害事象共通用語基準)を採用しています。

CTCAEで評価することにより、世界共通のものさしで当院での有害事象が評価できるので、処置や対応が迅速にでき、安全性評価も容易になります。

最新のものを添付しておきます。ご興味のある方はどうぞ